【iPadでお絵描き】初心者が楽しく上達する練習法

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PadやApple pencilやお絵描きアプリを手に入れて、「さぁ描くぞ」となってもなかなかうまくいかなかったり、それであんまり描かなくなっちゃったり、少ししょぼんとなっちゃったり。

今回はなるべく肩の力を抜いて、暇つぶしをする感覚でお絵描きを楽しみつつ、気づいたらちょっとうまくなったかも〜もっとお絵描きが楽しくなってきたかも〜を目的とした練習法をご提案します。

練習法って描きましたが、「様々な楽しいお絵描きライフスタイル」みたいなものです。それではどうぞ〜

30秒ドローイングをやってみる

まずはYouTubeで「30秒ドローイング」を調べてみてください。たくさん動画があがっているので、適当に見て、あとはやってみましょう(笑

乱暴ですが、これだけです。これの良いところは、以下。

  1. ゲーム感覚
  2. バランスの訓練
  3. その気になる

順番に説明します。

1. ゲーム感覚

30秒で次々にポーズが映し出されます。30秒って、結構早いです。

最初の方はどんなに頑張っても、描ききる前に次の絵に移ってしまうと思います。なので、必死になってなんとか描ききるという「ゲームクリア」を目指してください。

上手い下手とか関係ないです。単なるゲーム。単なる運動ですから。

2. バランスの訓練

これは「ラフ絵を描く」の時に説明しますが、それなりに絵を描いてきたけど絵が上手く描けない人の大半が「細部ばかり気にしてバランス感覚がない」ことが原因かなと思っています。

30秒ドローイングは、「絵」というにはあまりにも雑な線の塊に思えるかもしれませんが、これは後々とっても生きてきます。

「人の絵はそんなに描かないよ」という人もやっておくと良いと思います。絵のバランス感覚は、どんな絵を描くにも重要で、こういうトレーニングで「絵の構造」部分に目がいくようになると、その後の絵の上達スピードが変わります。

3. その気になる

これは特に意識してください。実は一番重要かもしれない。そしてお絵描き以外でも使えるテクニックです。

まずYouTubeなどで上手な人の動画を見ましょう。「うわ〜すごいな〜」と思ってください。それから、その人と同じくらい上手なつもりで、30秒ドローイングに臨んでください。

「僕は超有名な絵師。大作に取り掛かるかたわら、日々のトレーニングも欠かさない。今日も空き時間に30秒ドローイングをチャチャチャッとやってます。え?下手に見えるって?違うよ、30秒ドローイングってこういうものなんですよ。チャチャチャッとやることがミソなんですよ」

↑ なんかこれくらい自分で妄想しながら描くので良いです。これは冗談ではなく、本当にこういう妄想でニヤつきながらやりましょう。

人間はかなり潜在意識に左右される生き物です。そして潜在意識はなかなか自分の思った通りには動いてくれません。「どうせ上手く描けないや」と思っている人は、なかなか上手くかけるようになりませんし、かといって「上手く描ける!」と無理やり思い込もうとしても、潜在意識は信じてくれません。

「妄想でニヤつく」とか「妄想しながら上手い人のような動きで絵を描く」というのは、思考に身体の挙動が伴っているので、潜在意識に届きやすくなるわけです。

なので、これは本当に重要です。毎日妄想でニヤつきながらお絵描きしましょう。

時間を決めて、ラフ絵を描く

ラフの定義は難しいですが、とりあえず「細部まで詰めずにざっくり描く」という感じで良いと思います。

用途によってラフの描き方や完成度は変わってきますけど、ここでのお絵描きのラフは「ざっと色もつけるところまで」と考えてください。

そんなに描き込んではいられないけど、30秒ドローイングと同じレベルだとお絵描きとしては物足りない。そうすると、素早くアタリをとったり、洋服のシワはそれっぽく見える程度で端折ったり、色ぬりもきっちりはみ出さずに・・・というよりは大体の配色で終わらせたりしなければなりません。

  • アタリをとる・・・ものや人の構造をざっくり掴む力
  • 端折る・・・ものの特徴を捉えてシンプルに表現する力
  • 大体の配色・・・色彩バランス

こんな小難しいことを考えながら描く必要はありませんが、なんとなく、こういうことをパパッと考えて実行する訓練になります。

これを、無理なく毎日やるとしたら、あなたは何分時間をとれますか?

「毎日だったら、5分しか時間がとれない・・・」という方。5分で良いです。だってiPadだし、いつでもどこでもできるし。5分なら5分で、全然良いです。

逆に「毎日1時間できる!」と思った方。まったく苦もなく続けられそうならそれで良いと思いますが、とりあえず最長でも30分くらいで初めてみませんか?その日かぎりのいろんな出来事によって、1時間の確保は難しくなるかもしれませんから。

あと30秒ドローイングと一緒で、多少制限に追われるくらいの方が楽しいし、「まだ描きたい」くらいで終わるのも長続きの秘訣だからです。

時間を決めてラフ絵を描く利点は、以下です。

  1. スピードアップ
  2. バランス感覚
  3. 習慣化

順番に説明します。

1. スピードアップ

僕は基本的に「質より量」を信じてます。絵を描く時、めちゃくちゃ描き込みが多くて「遅筆」と呼ばれる漫画家さんや、構図や題材を考えるのに時間を描ける絵師さんは多いと思いますが、絵筆を運ぶスピード自体が極端に遅い「絵の上手い人」は見たことがありません。

お絵描き上級者が時間をかけているのは「より良い表現」のための試行錯誤なので、そのためには何度もトライ&エラーを繰り返します。描くスピードが遅かったらトライ&エラーできる回数が減りますし、なにより時間がかかったトライを描き直す勇気がなくなります。

絵は1日で突然上手くなることはないので、毎日「アタリをとる」「端折る」「配色を考える」とかをやって、それが1週間、1ヶ月、1年とラフ絵のアーカイブが出来上がるとそれ自体がモチベーションになるし、振り返ることで上達も早まります。

なので「いつもどおりの丁寧なお絵描きで、時間制限まで描いて、時間になったら未完成でやめる」ではだめです。

「決めた時間の中で、雑でも良いから1シーンを描ききる」ことを意識してください。そうすることで、細部よりも全体像をちゃちゃっと描くスピードがついていきます。

2. バランス感覚

絵を描く時、全体を見て、細部を見て・・・を繰り返しながら描いていくものですが、「全体を見る」って結構難しく、その判断は「いろいろ描いて失敗してきた」という経験によって培われる部分が大きいです。

なので毎日「全体のバランスを見る」ことに強制的に目を向けさせられるラフ絵は大切なトレーニングになります。

だって、時間をかけてこだわっている部分がないのだから、全体のバランスや雰囲気で伝わるものがなければ、何も面白みのないラフ絵になっちゃいますからね。

絵を描く時、全体を見て、細部を見て・・・を繰り返しながら描いていくものですが、「全体を見る」って結構難しく、その判断は「いろいろ描いて失敗してきた」という経験によって培われる部分が大きいです。

なので毎日「全体のバランスを見る」ことに強制的に目を向けさせられるラフ絵は大切なトレーニングになります。

だって、時間をかけてこだわっている部分がないのだから、全体のバランスや雰囲気で伝わるものがなければ、何も面白みのないラフ絵になっちゃいますからね。

3. 習慣化

30秒ドローイングとも重複しますが、時間制限があることで、ゲーム的に続けやすく、集中もしやすいので「絵を描くこと」が習慣化していきます。

今の時代、大抵のことは努力し続ければ上達しますが、一番難しいのは努力し続けること。「努力しよう」と思わずに、「毎日ちゃちゃっと」をやらないとなんか調子出ない・・・くらいになれたら、儲けものです。

何より、自分の絵の記録を毎日分貯めていって、眺めることができるのって、なんだかめっちゃ楽しくないですか??

好きな絵を真似る、描き写す

僕の本職はデザイナーですが、だいたいクリエイティブ系の仕事はなんでも「真似て盗む」が基本ですね。他人の作品を盗作しよう、ということではないですよ。あくまで練習として、です。

どんな人にも憧れの人や目標とする作品などはありますよね。まったく何も見ず、誰の影響も受けずに絵を描く、というのはほぼ不可能ですし、たぶんまったく魅力的な作品はできないでしょう。

で、大抵憧れや目標は、年を追うごとに変わったり、増えたりします。変わったり増えたりすると新しい作風にも影響を受けて、だんだん混ざっていきます。そして影響を受けすぎて自分の作風を見失ったり、いろんな真似だけが上手い器用貧乏さんになったりして、葛藤して、徐々に自分の作風になっていくものです。
なので、好きな絵を真似たり描き写しても、全然大丈夫。あなたらしさが消え失せることはないです。どんどん真似しましょう。

特に、デジタルお絵描きだとこれが楽にできますね。

好きな絵をお絵描きアプリで背面に貼り付けて、その上からなぞれば良いのです。なぞるばかりでは自分の身につかないので、なぞって上手くいって「よっしゃ〜」とひとしきり喜んだら、隣に置いて見ながら描いたり、絵の特徴を応用して(例えば男の人の絵を女の人に変えて)みたり、いろいろやって自分のものにしましょう。

とにかく見よう見まねで描いているうちに、「なぜこういう風に描いているのか」というお絵描きの理(ことわり)みたいなものがだんだんわかってくるようになります。

絵の描き方を文字情報で知識として蓄えることも大切ですが、「お絵描きの理」みたいな感覚的に蓄積されるものの方が遥かに多く、確実に実力になっていきますので、iPad & アプリでなるべく楽してたくさん経験値を稼いでください。

【番外編】エッチな絵を描く

これは本当に人を選ぶとは思いますが・・・真面目にご提案しております。ご不快になられた方がいらっしゃったら、ごめんなさい!

また、これは「人物画」系に限った話なので風景画とかそういうのには関係ないかも。でも、人物画、とくになんらかのシーンを描いたり、漫画を描いたりしたい人にとってはとても効果的なトレーニングとなることは間違いないです。

エッチな絵を描くとなぜ良いのかというと、必ずシーンを描くことになるからです。

まぁ「エッチな絵」でどんなものを思い浮かべるかは人それぞれですが・・・「エッチ」は物の名称ではなくて、状況や雰囲気を表す言葉ですから、絵としてもなんらかの状況、シーンを描かざるを得ません。

絵が上達しない人は「棒立ち人間」とか「真正面の顔」ばかり描いていることが多いと思いますが、「エッチ」であるためには、棒立ち人間なだけでは成立しません。だから「エッチ」な絵を描きまくれば、必ずシーンを描く力がついていきます。

ただ「シーンや状況を描くのが難しいから、棒立ち人間を描いてるんじゃないか!」という声が聞こえてきそうです。

だから、「エッチな絵」なんですね。

人間の三大欲求は食欲、睡眠欲、性欲です。たぶん、「エロのためならがんばっちゃえる」はなんとなくご理解いただけると思うし、これに関しては共感できない人は使わなくて良いテクニックだと思うので【番外編】なわけです。
合う合わないはありますが、もしこのやり方が合った人は、こっそりしっかりと描きまくって下さい。iPadはパスワードかけておけば誰かに見られる心配もありませんので。

たぶん、見違えるほどに上手くなりますよ。

まとめ

全部やる必要はないし、日によっていろいろ変えながらやってみるのも良いと思いますが、僕が絵を描く上で役に立った練習方法、お絵描き習慣を紹介してみました。

iPadでの上達方法というよりお絵描き全般の話ではありますが、iPadを活用することで、より楽チンに実行できる項目もあったかと思います。

結局はたくさん描かないと上手くならないので、そのための第一歩として、無理せず楽しんで日々続けられそうなことから初めてみてはいかがでしょうか。

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ここに自分のプロフィールを入れる。ほぼサイトの説明のような感じでも良いかと思っている。フリーランス、デザイン、絵、プログラムなどが主になってくるが、あまりに散漫にならないように気をつけなければならないのも、事実。