【読書感想】FACTFULNESS-2【宿命なんてない】

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「きっと変化など起きない」と思い込む

図とか表はよくできてましたし、話もお上手だったけど、ビジョンがないわね

これはFACTFULNESSの著者が2013年にアフリカ連合が主催した「アフリカの再生と2063年の目標」という界ぎで講演した時にアフリカ連合委員会の委員長に言われた言葉です。

講演の結びで、先生はご自分のお孫さんがアフリカに観光に来て、これから建設予定の新幹線に乗る日を夢見てるっておっしゃいましたよね。そんなのがビジョンだなんて言えます?古臭いヨーロッパ人の考えそうなことですよ

じゃあ、わたしの夢を言ってさしあげましょうか?それは、わたしの孫がヨーロッパに観光に行って、そちらの新幹線に乗ることですよ。スウェーデンの北に氷のホテルがあるって言うじゃありませんか。うちの孫がそこに泊まるようになるんですよ。だいぶ先のことですけど、きっとそうなります。もちろん、賢い判断も大きな投資も必要ですよ。でも50年もすればアフリカの人たちは観光客としてヨーロッパに歓迎される存在になります。難民として嫌がられるんじゃなくてね。それがビジョンというものよ

宿命本能というのは、「ものごとはきっと変わらない」「あの民族、あの国は、ああいう文化だから、いつまで経ってもきっとああなのだ」と決めつけるものだ。

決めつけて、変化の可能性の無い中で一生懸命に生きることが、太古の昔は必要だったのだと思う。でも今日これだけ変化が激しく、その情報を受信できる世の中において、『賞味期限切れの知識』にしがみついて宿命のように物事を決めつけてかかるのは何も良いことが無い。

というか良いことであってもなくても、特にこういう決めつけを人に対して行って「きっとあなたは変わらない」と上から目線で判断することは美しくないと強く思う。けど、こういう決めつけをする人はいる。ぼくだ。

ネガティブ本能などとタッグを組んで、より悪い方向で、より人の可能性を見ない方向で決めつけることはやめなければね、と改めて強く思わせられる強烈なエピソードだったので、『第7章 宿命本能』の1ページ程度の展開をそのまま抜粋していみました。

他人の可能性を信じないというのは、きっと自分の可能性を信じていないからだ。今日これだけ変化が激しく、と書いたけど、その変化は個体の人間としては小さな動きで、ともすると見逃してしまう程度には小さい。でも、小さくても変化しているのだ、ということを頭の片隅において目を凝らして生きていたい。

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ここに自分のプロフィールを入れる。ほぼサイトの説明のような感じでも良いかと思っている。フリーランス、デザイン、絵、プログラムなどが主になってくるが、あまりに散漫にならないように気をつけなければならないのも、事実。